Category: 模型製作
ねじれ

汚れたラジオペンチは塗装工程始まりの合図。
1/43ミニチュアキットの価格は、一般的に6,000~から10,000円程度の物が多いと思う。
正直言って安いものではない。 むしろかなり高価と言える。
キットそれぞれにもよるが、ごろんとした塊りボディにバラバラっとしたパーツが付属。
デカールこそが唯一色彩を放っているだけの、極めて地味なシロモノである。

時々思うことがある。
それは『素組み』という組み立てキットならではの製作手法のこと。
例えば、ここに8,000円で購入した43キットがあるとする。
それを特別な加工を施す事無く、いわゆる素組みで完成させるとする。
そして、その完成したミニチュアカーには、一体いくらの価値があるのか。
少なくとも8,000円+αの価値を持っていなければならないはずである。
だがしかし・・・ はたして本当にそういった程度の価値を持っているのか。
う~む・・・ 言いたくないけど、おそらくそんな価値は無いかもしれない。
市販ミニカーで、4~5,000円も出せばそこそこのクオリティの物を買うことが出来る。
ところが、8,000円もするキットを素組みしたとしたら・・・
はっきり言って、それは5,000円の市販ミニカーには遠く及ばぬクオリティであろう(場合が多い)。
だから、ここに43ミニチュア界の不思議があるのである。
まったくもって「ねじれ」そのものである。
これこそがマイナーホビーの世界なのだろうか。

作ることを楽しむのか、はたまた形になった物をコレクションする楽しみなのか。
いや、何がなんでも徹底的に作り込んで、唯一無二を楽しむのか。
43キットの価値は作り手とコレクター価値観のバランスで成り立つのかも知れない。
楽しくもオソロシイ世界なのだ^^;
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