Category: 模型製作
正しいと思っていた物が信じられなくなったとき
容赦のない作業が続く。
困ったことに、疑り深い性格による傷害の大きさは計り知れない。
人の目と言うものは、信じてみたいが信じられない。
はっきり言ってしまおう。
自分の目が一番正しい!
と言うか、モノの形の捉え方なんてのは千差万別当たり前。
最終的には自分を信じるしかない。 (注:模型作りにおいて)
私はスクラッチビルダーではない。
単に、既製の43キットを組立てる模型職人である。
従って、自らの感性を100%活かして物を作り上げる事はできない。
もっとはっきり言えば、「他力本願」そのものである。
そんなヤツが、である・・・
他人様の生み出した貴重なボディラインに、容赦なくメスを入れてしまうのである。
もっと言ってしまえば・・・
キットの原型師さんの感性を全否定しているのに等しい。
物を生み出せないくせに、他人の作った物にケチを付ける。
そんな恐れ多いことをしているのである。
子供のころ、プラモデルを作っていた。
ヒコーキに戦車、サンダーバード、そして時々クルマ。
その形はすべて正しいものだと思って、素直に作っていた。
正直、「この機首のライン、ちょっと違うんじゃね?」と思うこともあった。
しかし、心の中で思っても、それは「気のせい」だと言い聞かせていた。
タミヤ、レベル、ハセガワ、エアフィックス、今井科学・・・
さらにはオータキ、マルサン、童友社、フジミにニチモ、ましてやモノグラム・・・
ああ、キリがないのでもうやめよう^^
そんな立派なプラモメーカーさんの作るプラモキット。
間違いなんてあるはずがない。 あってたまるか。
そういう方向性で、自らの脳ミソを自ら洗脳していたのだ。
それがところが今現在。 どうなっちまった!?
ことごとくである、次から次へである。
向かって来るものすべてである。
全てにケチを付けている。 何がなんでもすんなり受け入れない。
原型作者に盾突く、とんでもない不届き者になり下がってしまったのである。
あと何年、模型職人でいられるか。
最後の最後まで、謀反者であり続けてしまうのか。
ああ、あの頃に帰りたい。
プラモの形がすべて正しく見えたあの頃に。
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